南三陸ガイド研修
先日、南三陸でのガイド研修に参加してきました。
まず、防災観光・インバウンドに関して様々な目線からお話を伺いました。
~心に残ったお話~
* 日本の災害危険性は世界で17番目
これは、先進国ではトップ。つまり、災害がとても多い国と言える。
* 日本では「震度○○」という表現を使うが、海外では'magnitude'が標準的
日本は10段階で表すのに対して、世界では12段階で表す。
よって、海外の方に説明する際には、震度○○だけだと理解してもらいにくい。
「ー%の建物が壊れた」「ー棟のうち、-棟が流された」
のように説明する方が伝わりやすい。
* 世界が絶賛した東日本大震災後の東北人の姿
「大変な状況下でも相互に助け合う姿」「礼儀と忍耐を忘れない日本人」
* 外国人観光客が求めていること
持ち帰って自分の生活に役立てられる知恵→「語り部体験」から得られる。
ありのままの経験、人間性を知りたい
などなど。
他にも参考になるお話ばかりで、すっかり聞き入ってしまいました!
その後、語り部バス体験へ。
* 戸倉中学校
グラウンドが浸水したため、そこに避難していた人達が犠牲となった。
校舎の時計は震災発生時刻で止まったまま。
* 高野会館
津波で屋上も30㎝浸水したが、約330人が4階と機械室に避難して無事だった。
館内の人達を必死に誘導した職員の方々のご尽力の賜物。
海に近い場所よりも内陸の海から離れた集落での被害の方が大きかったこと。
津波の恐ろしさ、高いところへ逃げる意識を持つ大事さ。
震災遺構は「ものを言わぬ語り部」
語り部の方のお話は、一言一言に重みがあり胸に刺さるものでした。
通訳するなら、この内容はどういう風に訳せばありのままを伝えられるか。
今まで被災地での通訳を経験した時に、いつも感じてきた葛藤です。
語っている方の気持ちが強く伝わってくる重みのあるお話だからこそ、通訳としてできる限りその時の状況や感情を含めてそのままをしっかり伝えたい!
そのためにはどうすれば・・・?
今回の研修のような機会を通じて被災地での活動をより深く理解していくことが大事、と改めて感じました。
今年は特に災害が多く、ニュースを見るたび本当に胸が痛みます。
自分にできることは何か・・・?
防災減災に関して学ぶ機会を増やすこと。
そして、少しでも多くの役立つ情報を発信していくことだと思います。
このような素晴らしい研修に参加できて本当に幸せ者です~。
研修を運営して下さった皆さま、お声がけ下さった先輩ガイドに心から感謝しています!